「めまい」予防のために…
◎ストレス
めまいは自律神経が不安定になることで起こりやすくなります。メニエル病やパニック障害、更年期障害などは、真面目で几帳面、責任感が強い方ほど症状が出る傾向があります。肉体的・精神的なストレスは自律神経を不安定にさせるので、過労や睡眠不足を避け、ストレスをうまく解消する工夫も必要となります。
◎ホルモン
いわゆる更年期にあたる45〜55歳くらいの女性の中にはめまいに悩む方も少なくありません。これは女性ホルモンの減少に伴って生じる更年期障害の症状のひとつで、めまいのほかに、のぼせ・ほてり、発汗、頭痛、イライラ、不眠など多彩な症状があらわれます。
また、更年期以降は動脈硬化、骨粗鬆症、高脂血症などの生活習慣病も起こりやすくなります。これらの対策も合わせて考えましょう。
◎脳血管の詰まり
めまいの中でも特に注意しなければならないのが、脳の異常に関係するものです。脳梗塞や一過性脳虚血発作などは、脳に流れる血液が詰まる病気ですが、その警告サインとしてめまいが生じる場合があります。ですから、めまいが短時間のうちに消失したとしても安心はできないのです。特にめまいと同時に手足や顔にしびれが出たりするような場合は、脳梗塞の前触れの可能性が高いので要注意です。こうした脳血流の異常からくるめまいは、高血圧や糖尿病など生活習慣病と深い関連があります。このため、脳血管の動脈硬化の原因となる高血圧、高血糖、コレステロール、中性脂肪などには注意する必要があります。
「めまい」家庭でのケア
◎日常生活での注意点
脳の動脈硬化・貧血を防ぐ
・食事は規則正しく、質の良いたんぱく質(アミノ酸)をよく摂る。
・良い油と、魚、野菜を多めに摂る。
・お酒はほどほどに。禁煙。
・EPA、DHA、イチョウ葉などで動脈硬化を防ぐ。
ストレスをため込まない
めまいの中にはストレスが深く関係している場合があります。ストレスをためないよう、気分転換の方法を見つける。過労や睡眠不足も避ける。
◎めまいが起こったら
慌てずに気分を落ち着ける
転倒などしないよう、座り込んだり、横になる。
安静にして、めまいが治まるのを待つ
・頭を動かさず、楽な姿勢をとる。
・衣類を緩めて横になる。
・静かな部屋で、目を閉じて安静にする。
・動くもの見つめない。
家族や知人に電話をかける
電話をかけることで、耳の聞こえ方の異常、言葉の出方、手のしびれなどを自分で確認することができる。