☆のむ点滴〜甘酒☆
甘酒といえば冬の飲み物という思い込みがある方も多いのではないでしょうか?私も甘酒は、寒い冬に飲んで暖まるための飲み物だと思っていました。ところが、甘酒は江戸時代には、夏の飲み物として売られていました。俳句の季語を調べると、甘酒は今でも夏の季語となっています。
☆夏バテ予防☆
夏バテ予防といえば土用の丑の日に食べる「うなぎ」を思い浮かべる方も多いと思います。うなぎを頻繁にいただくには高価過ぎるし、食欲が低下する夏には飲む「甘酒」が胃腸に負担をかけないので飲む点滴といわれるようになったのでしょう。
☆夏バテが起こる原因☆
①体内の水分・ミネラル不足
②食欲不振による栄養不足
③屋内と外気温との差による自律神経の乱れ
主な理由として、以上の3点が挙げられます。
夏は室内でも熱中症を起こすくらいなので、水分不足になるパターンが非常に多いのです。脱水症状や熱中症を起こしてしまうと、他の機能も低下する可能性が高く、注意が必要。
また、食欲が起きない→あっさりした食事→栄養失調(タンパク質不足)になることが多い。
最後の「室内と外の気温の差」に関してですが、温度の差としては5度以上になってしまうと、症状が発生しやすくなります。自律神経の乱れは、睡眠や食欲にも影響を及ぼします。
こうした原因が「負のスパイラル」としてやってくるのが、夏バテなのです。甘酒が夏バテ防止の対策として使えるのは、上記の夏バテの原因の①&②の2つに効果があるからなのです。
☆太陽神経叢☆〜第2の脳が自律神経を調整
太陽神経叢は、自律神経のカタマリで、「東洋医学で注目されてきた存在」です。内臓が正しくはたらくようにするためには、自律神経の調整が大事です。それがうまくいかないと、自律神経失調症になってしまいます。眠れなくなったり、起きられなくなったり、酔っぱらったわけでもないのにゲーッと吐いたり。通常、自律神経の中枢は、間脳の視床下部というところにあるとされています。視床下部の働きは何も考えなくても内臓が勝手に活動してくれるのはここがコントロールしているためです。
体内の活動のすべてをコントロールするには脳からだけでは遠すぎるので、脳からの指令を受けながら、現場を指揮するのはおなかにある第二の脳、つまり、太陽神経叢の役目。冷たいものの取りすぎや胃腸の冷やし過ぎは自律神経のアンバランスを招き、夏バテの原因になるのです。
養生は、
①日が暮れたら冷たい飲食物を控える。
②ぬるめのお風呂につかる。
③腹巻をして寝るなどが良いでしょう。