今年の夏も暑くなると予測されています。
5月には、早くも30度を越える日がありました。
夏の健康維持には、水分補給が欠かせません。
からだに必要な1日の水分は、約2000mlといわれています。人間のからだの55%〜80%は水分といわれています。子供は水分が多く、加齢とともに水分量が少なくなっていきます。からだに必要な1日の水分量の内訳は、飲み物(飲料水)として1000ml、食事由来の水分が1000mlになります。通常の食べ物の水分量は30〜90%程度ですので、食事からの水分補給は、欠かせない水分になります。
「今日はお腹が空かない」「食べたくない」「ダイエットしているから」などと欠食をする方や、食事量自体が減ってきている高齢者がいます。夏の欠食は、とても危険です。からだに必要な水分量の約40%が食事由来ですので、食事量が半分になったら1日に必要な水分量の20%(500ml)が不足してしまいます。夏だからこそ、しっかり食べて、水分と必要な栄養素を摂取することが、元気なからだづくりのポイントです。
からだの水分が減少すると、血液の粘度(ドロドロ度)が高まり、血栓が出来やすくなります。「脳梗塞」というと、冬の病気というイメージですが、実は「夏に起こる脳梗塞」が増えています。「狭心症」や「不整脈」などの心臓に持病がある方は要注意です。心臓の働きが悪いと血液がよどんで心臓内に小さな血栓が出来やすくなります。この血栓が脳の血管でつまり、「脳塞栓」の原因となります。汗が多くなる夏こそ、水分をしっかり補うことが予防になります。高齢者になると、「のどの渇き」の感度が悪くなり、からだの水分量が低下しても気づけずに、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞になって救急車の御世話になる方が急増しています。
からだの水分不足(=脱水)を簡易に見つける方法があります。
①まず、手の甲を軽くつまみます。
高齢者では前胸部の皮膚を軽くつまみます。
②つまんだ皮膚のもどる時間をはかります。
2秒以内であれば正常です。
③2秒以上は「脱水」=水分不足を疑います。
夏場のからだの水分量が、減少していないかをチェックしてみましょう。