60歳女性 腰から脚へかけての激しい痛み

1回目の来店時。ご本人ではなく代理の方がお見えになる。「とにかく痛がっているので何か塗るものはないですか?」私はスクワレン製剤のカプセルをつぶして痛いところに塗りこむよう指示をし、「痛くてたいへんでしょうけど、ご本人に来店いただけたらもっと詳しく診てさしあげられますよ」といってお帰しした。 2回目。ご本人がご来店。聞いてみると、スクワレン製剤は塗りこむだけではなくお飲みになったとのこと。「少しですが、痛みが和らいだようなので、出てきました。お医者さんからは、腰の手術をするしかないでしょう」とのことでした。ご本人は手術はやはりこわい。痛みの程度はMRIを撮ろうとしたが機械の中でじっとしていられない。ブロック注射をうつが、うったと同時に激痛が走ってやめてもらう。といった状態だった。問診と同時に漢方薬で痛みがとれた実例・症例をご説明し、漢方薬とスクワレン製剤とUC–Ⅱ製剤をお出しした。 3回目。(15日後)歩いてこられる姿にかなり改善の様子がみられる。「楽になりましたね!」と声をかけると「はい!だいぶ」と答えられ、ニコニコしておられる。同じものを処方する。 4回目。(15日後)相当改善しておられる。「痛みがひどかったときは歯医者の治療台に座るのも耐えられなかったため、治療に行くのも断念していましたが、今日は予約してきました」と言われる。ただ、今いちばん痛みが残っている部分はブロック注射をした周辺の痛みとしびれが残っているとのこと。その改善にスピルリナのエキス製剤を追加して様子をみていただくことにする。 〈考察〉このお客様の痛みの元は、腰椎の大きなズレに由来しているものと思われる。いわゆる椎間板ヘルニアといわれるものだ。そのため脚につながる神経を圧迫し、脚を伸ばしていられないほどの激痛にみまわれている。特に朝がたの動き出すときの痛みは耐えがたく、ご主人も手術をすすめているほどであった。腰椎の大きなズレを起こしたと思われる周辺の筋肉の硬直を改善すべく、漢方薬・スクワレン製剤・UC–Ⅱ製剤を併用した。見た目だけでなくご自分でも筋肉がやわらかくなったことを自覚され、歩き方も左右のバランスがとれてきている。硬直している筋肉をどうやってほぐすかが痛みを和らげる第一の目標だった。

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